クラブ歴史紹介

ニューカッスルユナイテッドの歴史 第2幕

クラブ歴史紹介
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英国フットボール史上最強のストライカ―
著者:アルフレッド🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 翻訳:ルナ🇯🇵

本日からはいよいよ本格的にニューカッスルユナイテッドが持つ魅力的な物語を紹介していくよ!
今回の第2幕ではクラブの創設期から第2次世界大戦がある1940年頃までについて語ろう。
是非最後まで見ていってね!

クラブ創設期

まずは創設期のお話!
ニューカッスルユナイテッドは1892年にニューカッスル・イーストエンドとニューカッスル・ウェストエンドという2つの地元クラブの合体によって設立された。

この2クラブ、元々はリーグのライバルだったんだけど、ニューカッスル・ウェストエンドが深刻な財政難に陥り、最終的に解散。

その後、解散したウェストエンドの多くの選手とスタッフがニューカッスイーストエンドに加わったことにより、ライバル同士だったクラブはひとつにまとめられた。

クラブが統一されていることをサポーターや各組織に示すため1892年12月9日にニューカッスルユナイテッドと名前を変えた。
クラブ名候補はニューカッスルユナイテッド以外にもニューカッスルシティとかいろいろあったみたいだよ。

これがニューカッスル・ユナイテッドの始まりだね。
ニューカッスル・ユナイテッドというクラブ名で正解だったと思う。
カッコいいもん。

ちなみに、ユナイテッドという名前はFAにはすぐに認証してもらえたんだけど、法的な意味で彼らがユナイテッドであることを認められたのは1895年だった。

ユニフォームの色は意外にも赤

創設当初のユニフォームの色は赤だった。

今の彼らには一ミリも赤要素を感じないけど始まりは赤だったんだ。
これが2年後には,今のニューカッスルを象徴する白黒ストライプ柄のユニフォームに変更された。

白と黒が選ばれた理由は、合体した2クラブのイメージカラーがどちらも白黒ではなかったから。
色で争うことを避けたことでこの白黒ストライプが採用されたということだね。
ちなみに、ニューカッスル・ユナイテッド以外にもニューカッスル・シティなどといったクラブ名候補がいくつかあったみたい。

ノーザンリーグからのスタート

創設当初、彼らはフットボールリーグの2部でプレーする許可を貰っていたんだけど「遠征にかかる高額な費用に見合うだけの収入が得られない」という理由で、合体した2クラブが今までプレーしていたノーザンリーグでプレーすることを選んだんだ。

ノーザンリーグのロゴ

このノーザンリーグは未だに現存しているよ。
もう130年以上も続いている。
すごいでしょ?
現存するリーグの中で、イングリッシュフットボールリーグに次いで2番目に古いサッカーリーグと言われているよ。

そんなリーグでプレーしながら
彼らはニューカッスルに住む人々の心を
ゆっくりだけど確実に掴んでいった。

94年からは2部でプレーするようになり、1900年になる直前には世界最古のリーグであるイングリッシュフットボールリーグへと昇格を果たした。

イングリッシュ・フットボールリーグに参加した最初のシーズンは13位という結果に終わったけど、この結果はニューカッスルユナイテッドというクラブが現在のようにこの国の中心でフットボールをする物語に至るまでの基盤を築いた瞬間だっだ。
英国フットボール史における重要な一歩であったと言える。

歴史的な一歩を踏み出したニューカッスルユナイテッドは
ここから急速に力を伸ばして行くことになる。

黄金期の到来

20世紀に突入するとクラブが1部でプレーしたこともあって優秀な選手が入ってくるようになり、素早いショートパスを組み合わせた技術レベルの高いフットボールをするチームを作り上げた。

その結果、10年間にわたってブリティッシュフットボールを支配するチームへと変貌を遂げた。
つまりは黄金期の到来だ!
1部にいたほうが優秀な選手やお金がたくさん集まってくるという流れは100年前も今も変わらない。

ニューカッスル・ユナイテッドは1904年から1910年の6年間で3つのリーグタイトルを獲得
FAカップではファイナリストの常連となり、1910年に決勝でバーンズリーを破り、念願のFAカップを手に入れた。

彼らはクラブを設立してわずか10数年でエリートの地位を築いたんだ。

成功に至るまでの時間が短すぎるよ!
初タイトルまでにもっと遠回りして苦しい時間を過ごしてって感じじゃないと盛り上がらないじゃないか!

でも事実は事実。
彼らは今のリーグ構造からは不可能だと思えるほどの早さでブリティッシュフットボールの顔となった。

奪われた人々の喜び

しかしこのタイミングで最悪の出来事が起こる。

そう、世界にとってとても悲しい出来事である第1次世界大戦さ。

当時は、戦場でたくさんの人たちが命を落としている中で、フットボールをはじめとしたスポーツを行うことは相応しくないというのが世間の一般的な考えで、時には「サッカーは臆病者や戦争回避者のためのゲーム」と非難されることもあったそうだ。
結構な言われようだよね。

大戦中は世界最古のこのリーグも
それからFAカップも
4シーズンもの間、開催を中止することを余儀なくされた。

当時のニューカッスル・ユナイテッドの選手や職員はこの戦争で戦うために軍へ入隊し
重要な仕事に従事したそうだ。
運動神経が高い選手たちは軍にとっても重要な存在だったということだね。
悲しい出来事だね。

第一次世界大戦終戦後、フットボールにかかわるすべての組織が立て直しに苦労するんだけど、フットボールへの情熱を武器にし、必死になって再建を進め、1919年にイングリッシュ・フットボールリーグ、FAカップ共に再開された。

英国史上最強のストライカー

この頃から一部常連クラブとして扱われていたニューカッスル
終戦後もその強さは健在で、1924年にはFAカップトロフィーを勝ち取った。

1924年のFAカップファイナル

その後、クラブは自分たちの地位を守るため、執拗に世界最高レベルのストライカーを探し求めた。

この頃は今ほどフットボールに集中できる環境ではなかったから選手が早期リタイアする事も多かった。
そのため、リーグ内のクラブ勢力図が頻繁に書き変わっていたんだ。
だからクラブは一度築いた地位を守るために必死になって選手を探す。

ストライカーを探し回ったニューカッスルは、最終的にヒューイ・ギャラハーという怪物にたどり着くことになる。

Morgan Steve. “Hughie Gallacher: the free-scoring Newcastle and Chelsea forward who became football’s original bad boy”. fourfourtwo.
https://www.fourfourtwo.com/features/hughie-gallacher-free-scoring-newcastle-and-chelsea-forward-who-became-footballs-original

彼はニューカッスルに所属した5年間で174試合143ゴールという意味の分からない成績を残したとんでもないストライカー。

特に1927年はバグ
41試合に出場して39ゴール

相手ディフェンダーによる度の超えた徹底マーク(暴力行為を含む)に遭いながらも当然のようにゴールを決め続けたんだ。

試合後には彼の身体は傷だらけで
ストッキングは血に染まっていたらしい。

ギャラハーは最終的にキャリア通算463ゴールという数字を残す
すごいでしょ?

でもイギリスの外ではあまり名前が知られていない
恐らく日本でも彼のことを知っている人はほとんどいないと思う。
これは残念なことだ。

ブリティッシュフットボール史上最強のストライカー
Hughie Gallacher

みんなには知っていてほしいな。

あ、出身はスコットランドだよ。

そんな怪物ギャラハーの活躍によりニューカッスルは1927年に再びリーグトロフィーを掲げ、戦争を経てもなおブリティッシュフットボールの中心であり続けることを証明した。

ちなみに、1927年にニューカッスルがリーグチャンピオンになる前の3シーズンは、現在僕の雄太が所属するハダースフィールドがリーグ3連覇という偉業を成し遂げていたんだよ。
今ではこのクラブには2部常連みたいなイメージしかないと思うんだけど、第1次世界大戦が終了してからの10年間はハダースフィールドがブリティッシュフットボールを席巻したんだ。

低迷期と史上最悪の大戦

話を戻して、ニューカッスルユナイテッドは1932年にも三度目のFAカップトロフィーを掲げることに成功し、誰がどう見ても素晴らしいキャリアを歩んできたと言えるこのクラブ。

そんな彼らにも唐突に苦しい時期が到来した。

3度目のFAカップトロフィーを獲得してから2年後のシーズン
代表選手を6人も擁したニューカッスルは出だしから躓いた。

そのマイナスを補おうと必死に戦い、クリスマスシーズンには13位まで浮上。

しかし年が明けた途端に低迷。

最終順位は21位
残留権を持つバーミンガムまで勝ち点2及ばず2部へ転落してしまった。

1部リーグに昇格してから35年目にして初の降格だった。


そのような辛い経験をしたニューカッスル。
彼らは2部のフットボールに適応できず、クラブを立て直すことに苦労する。

なかなか1部に戻るきっかけを作れない。

昇格どころか1937-38シーズンにはさらなる降格の危機にも陥った。
彼らは2部の泥沼にハマってしまったんだね。

10年前にはブリティッシュフットボールの頂点にいた彼らにとっては暗黒期といえる時期だった。

そんな光の見えない暗い時期を過ごしていたニューカッスル

このタイミングでまたもや世界最悪のあれがやってくる。

そう、第二次世界大戦さ。

リーグは再び中止を余儀なくされた。
1939年に戦争が始まって以降7シーズンも中止したんだ。
この間、フットボールプレイヤーももちろん兵士として戦場に赴くことになる。

全ての人にとって最悪の時間だったこの時期に、暗黒期だったニューカッスルはひとつの光と出会う。

光の名はジャッキー・ミルバーン

というところで第二幕はおしまいだよ。

次回は第2次世界大戦から1955年頃までの物語を解説するよ!

お楽しみに!

今日も最後まで見てくれてほんまぐらしあす!
また次の公演で、ちゃお!

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コメント

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