著者：セシリオ🇪🇸 翻訳：ルナ🇯🇵
らしくない始まり
ヴぁもす！
俺たちは大事な大事な初戦を3－０で勝利した！
相手はマドリーの１０番モドリッチ率いるクロアチア。
その横にはブロゾヴィッチやレアルマドリー所属経験のあるコバチッチといった素晴らしいメンバー。
さらにゴールキーパーは世界で最も過小評価されている選手の一人であるリヴァコヴィッチ。
彼には日本のみんなも苦い経験をさせられたから彼のことを覚えている人も多いだろう。
彼らは強敵だ。
１週間前に行われた親善試合ではポルトガルを倒し、このEUROに乗り込んできた。
そんなチームとの対戦が簡単なはずはない。
誰もがそう思っていた。
蓋を開けてみると、お互いにらしくないフットボールを展開していた。
俺達ラ・ロハはボールを保持することに固執せず、スピーディに相手のゴール目掛けて攻撃を仕掛けた。
一方クロアチアは自慢の中盤が機能していない。
心も体も浮ついていて、戦うための準備が出来ていない。
俺にはそのように見えた。
キレッキレのベティスカンテラ育ち
試合が動いたのは29分。
ベティスのカンテラ育ちであるファビアン・ルイスがモラタの抜け出しに合わせて見事なスルーパスを送って得点。
その3分後にはファビアン・ルイスがエリア内でキレッキレのダンスを披露。
相手選手を完全に翻弄してゴールネットを揺らした！
The footwork. The finish.
Brilliant from Fabián Ruiz 🥵#EUROGOTT | @AlipayPlus pic.twitter.com/hgBA4RhHle
— UEFA EURO 2024 (@EURO2024) June 15, 2024
そしてとどめの3点目
ヤマルの外れ値なビジョン解像度によって生み出された美しいパスに俺たちのダニ・カルバハルが合わせてゴール！
ダニは今完全に乗っている。
ゴールの匂いがするところに顔を出せる。
そして勝者としてのメンタリティも備わっている。
世界最高のサイドバックだ！
驚くべき支配率
俺たちラ・ロハのフットボールといえばパスを回し、ボールを保持しながら相手を崩していくフットボールだ。
だが今日の支配率は47％
俺達が試合の半分以上もボールを握られたんだ。
これは、スポーツ分析を専門にしている会社であるオプタによれば14年ぶりの出来事だったそうだ。
136 – Despite their 3-0 victory, Spain had less possession than their opponents (47%) for the first time in a competitive match since the EURO 2008 final against Germany (46%), ending a run of 136 such matches with the majority of possession. Renewal? pic.twitter.com/GE3PF14okd
— OptaJean (@OptaJean) June 15, 2024
しかも前半の俺たちの支配率は40％
3点もゴールを決め、素晴らしいフットボールをしていた前半での支配率が40％なんだ。
らしくないフットボールで得たこの成果に俺たちは戸惑っている。
相手はクロアチアだぞ？
らしくないフットボールで圧倒ってどういうことなんだ？
フットボールというスポーツはゴールを奪わなければ得点は加算されない。
どれだけボールを保持しても得点は動かない。
だからボール保持に固執する必要がない。
これは理解できる。
だが、俺たちは長年ボールを保持しながら相手を圧倒するフットボールに喜びを感じてきたわけで、脳はそれを求め続けている。
だから今日のこの現象にはどうしてもモヤモヤしてしまうんだわ。
両ウィングに、縦にも横にも強いヤマルとニコという破壊者が加入してきたことにより、このチームのフットボールが変化してきている。
この変化に往年のファンも適応しなければならない。
そういう日が来たんだ。
俺よ、頑張って適応しろ！
MOM
この試合、公式のMOMはファビアン・ルイスだった。
1ゴール1アシスト。
その両方とも質が素晴らしかった。
MOMを受賞するにふさわしいプレーだった。
だがここでは別の選手を推そうと思う。
俺が選んだMOMはラミン・ヤマル
彼は今日の試合に出場したことでEUROの最年少出場記録を塗り替えた。
16歳と338日。
その年齢でこのクオリティ
スピード、テクニック、決定力は言わずもがな素晴らしい。
これに加えて外れ値のビジョン解像度も備えている。
どれだけ脚が速くても、テクニックがあっても、ゴールまでの道筋を思い描く能力が欠如していたらゴールネットは揺れない。
彼は16歳にしてこの問題を難なくクリアした。
怪物中の怪物だ。
今日の活躍っぷりを鑑みると1アシストしかつかなかったことが不運だと思えてしまう。
1ゴールもリヴァコヴィッチに無慈悲に略奪されてしまったしな。
彼のこの怪物っぷりに影響されたラ・ロハは、自分たちのフットボールの色を変えることを強要されることになるかもしれない。
この変化が試合に良い効果を与えることを祈る。
出場選手一覧
スペイン代表🇪🇸
| ポジション | 背番号 | 名前 |
|---|---|---|
| GK | 23 | ウナイ・シモン |
| DF | 2 | ダニエル・カルバハル |
| DF | 3 | ロビン・ル・ノルマン |
| DF | 4 | ナチョ・フェルナンデス |
| DF | 24 | マルク・ククレジャ |
| MF | 20 | ペドリ |
| MF | 8 | ファビアン・ルイス |
| MF | 16 | ロドリ |
| FW | 19 | ラミネ・ヤマル |
| FW | 17 | ニコラス・ウィリアムス |
| FW | 7 | アルバロ・モラタ |
クロアチア代表🇭🇷
| ポジション | 背番号 | 名前 |
|---|---|---|
| GK | 1 | ドミニク・リヴァコビッチ |
| DF | 2 | ヨシプ・スタニシッチ |
| DF | 3 | マリン・ポングラチッチ |
| DF | 4 | ヨシュコ・グバルディオール |
| DF | 6 | ヨシプ・シュタロ |
| MF | 8 | マテオ・コバチッチ |
| MF | 10 | ルカ・モドリッチ |
| MF | 11 | マルセロ・ブロゾビッチ |
| FW | 16 | アンテ・ブディミル |
| FW | 9 | アンドレイ・クラマリッチ |
| FW | 7 | ロブロ・マイェル |
スペイン代表の試合日程
| 試合日 | 節 | カード |
|---|---|---|
| 2024/6/16(日) 1:00 | 第1節 | スペイン🇪🇸○ vs クロアチア🇭🇷● |
| 2024/6/20(木) 4:00 | 第2節 | スペイン🇪🇸 vs イタリア🇮🇹 |
| 2024/6/25(火) 4:00 | 第3節 | アルバニア🇦🇱 vs スペイン🇪🇸 |
| 国 | スペイン | クロアチア | イタリア | アルバニア | 勝ち点 |
|---|---|---|---|---|---|
| スペイン🇪🇸 | – | 〇 | 3 | ||
| クロアチア🇭🇷 | ● | – | 0 | ||
| イタリア🇮🇹 | – | 〇 | 3 | ||
| アルバニア🇦🇱 | ● | – | 0 |
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