クラブ歴史紹介

ニューカッスルユナイテッドの歴史 第6幕

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クラブ史上最狂のダービー
著者:アルフレッド🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 翻訳:ルナ🇯🇵

やあ僕だよ!
今回で6回目を迎えましたニューカッスルユナイテッド公演。

前回のおさらい

前回公演ではイングランドフットボール史上最も優れた才能を持つと言われた天才ポール・ガスコインが登場したね!

Robson, Ian. “NUFC Nostalgia: Paul Gascoigne’s departure from Newcastle United”. chroniclelive.
https://www.chroniclelive.co.uk/lifestyle/nostalgia/paul-gascoignes-departure-newcastle-united-3000207

しかしそんな天才を上位クラブが放っておくはずもなく、マンチェスターユナイテッドのファーガソンが絡んだりしながら、最終的に天才ガスコインはスパーズに当時の英国最高移籍金で引き抜かれた。
天才を奪われたニューカッスルは次のシーズンで最下位に沈み、2部降格。

ヤバいにおいがプンプンしてきたっていうところで終わった。

早速続きを語って行こうか。

クラブの誇りをかけて

チームの柱を奪われ、失意に陥るサポーター。

暗黒期のにおいが漂う中、ニューカッスルの選手たちは意地を見せた!!

降格した次のシーズン、89-90シーズンでは必死になって戦い、序盤から勝ち星を積み重ね続けた。

ニューカッスルと同じく昇格候補に挙げられていたリーズユナイテッドにも完勝し、このリーグに、そして何よりも自分たちのサポーターにニューカッスルユナイテッドが1部に昇格するべきチームであることを示した。

しかし!!最終的にはこの年のチャンピオンとなったのはリーズユナイテッド

ozwhitelufc. https://www.ozwhitelufc.net.au/05-05-1990%20Bournemouth%20v%20LUFC.htm

ニューカッスルはあと一歩のところで自動昇格を逃し、勝ち点80の3位となり、昇格プレーオフに回った。

自動昇格を勝ち取れなかったことは残念だけど、それでも自力があることろは優勝チームに勝つなどしてシーズンを通して見せてきた。

さらにはプレーオフで戦う相手は6位のクラブなのだから、実力差もあるだろう。

このような状況を踏まえるとニューカッスルサポーターはそこまで悲観する必要はなかった。
むしろ未来に希望さえ見出せる。

しかし、その6位がどこかわかった時点でニューカッスルユナイテッドに関わる全ての人の顔色が変わる。

このシーズン、6位でフィニッシュしたクラブはサンダーランド。

そう、タイン・ウェア・ダービーだよ!

発狂に包まれたダービ―

第一幕でお話したあのダービーマッチ!

ニューカッスルはこの絶対に勝たなければならない昇格プレーオフという舞台で、絶対に負けてはならないサンダーランドと戦うことになったんだ。

楽観ムードだった人々の感情は一気にフルボルテージへ!
戦闘モードに入った!

そして迎えた試合当日。
サンダーランドのホームであるローカー・パークで行われたファーストレグ。

気分が悪くなるほどの緊張感に包まれながら行われたこの試合では、お互いにまったく枠内にシュートが打てず、両者ともスコアを動かすことができなかった。

そのまま試合は硬直したまま進み続けたんだけど、試合終了間際の後半ロスタイムにサンダーランド側がPKを獲得。

サンダーランド側は発狂
ニューカッスル側も発狂

両者の発狂が入り混じる中、サンダーランドの選手がボールを蹴った。

そのボールをニューカッスルのゴールキーパージョン・バリッジがビッグセーブを見せ、ゴールネットを揺らさせなかった!!

Starforth, Miles. “’Big-mouthed’ former Newcastle United goalkeeper returns to the pitch – aged 70″. the shields gazette.
https://www.shieldsgazette.com/sport/football/newcastle-united/big-mouthed-former-newcastle-united-goalkeeper-returns-to-the-pitch-aged-70-3928933

これにはサンダーランド側は発狂
ニューカッスル側ももちろん発狂

スタジアムにいたすべての人間の心が狂うほど揺れ動いている中、試合はスコアレスドローに終わった。

ニューカッスルはジョン・バリッジのおかげで発狂だらけの恐ろしい敵地にて引き分けをもぎ取ることに成功し、心強いサポーターが待っていてくれているセント・ジェームス・パークに帰った。

そして迎えたセカンドレグ

0-2で負け。
彼らは負けた。

Smith, Jamie. “’CLASSIC MATCH – Newcastle 0-2 Sunderland – 1989-90 Play-Off Semi-Final”. sunderlandglobalmedia.
https://sunderlandglobalmedia.org/classic-match-newcastle-0-2-sunderland-1989-90-play-off-semi-final/

ニューカッスルはサンダーランドに敗れて2部に残留することになった。

絶対に勝たなければならない状況で、絶対に負けてはならない相手とホームで戦い、一点も取れずに完敗。

こんな屈辱は他にないよ。

この試合では、サンダーランドが86分にダメ押し点を取った後、試合放棄を望んだ一部のニューカッスルサポーターがピッチに乱入するなどの騒動が起こった。

発狂にまみれた今回のダービーマッチは史上最大のタイン・ウィア・ダービーとして歴史にも人々の心にも刻まれた。

底なしの地獄

この歴史的な敗北は、クラブ全体の士気を大きく、とっても大きく下げることに繋がった。

サポーターは絶望。
クラブ内で大きな責任を任されている理事会でも今後の方針について意見が割れた。

クラブが一丸となれていなかったニューカッスルユナイテッド。

彼らはサンダーランドに敗れた次のシーズンで、所属しているリーグが2部であるのにもかかわらず中位に甘んじた。

地獄だった。
そしてその地獄は、このクラブが100年の歴史の中で何度も経験してきた地獄以上にきついものだった。

底なんてなかった。
やることなすこと上手くいかず、クラブは何百万ポンドもの借金を抱えた。

そんな状態で挑んだ翌年の1991-92シーズンでは途中で24位の最下位にまで転落した。

ついこの前まで1部でも上位に喰いかかるくらいの強さを持っていたのに今では2部の最下位。

彼らは最下位に落ちてもなお調子を取り戻すことが出来ず、時間が進むにつれてクラブ史上初の3部降格が現実味を帯びてきた。

もう誰もこのクラブを救えない。
この地獄を抜け出すことは不可能!!
数年前のあのキラキラとした光景は幻想だった!

誰もが絶望に打ちひしがれていた。

その時、クラブに一人の男がやってくる。

男の名前はケヴィン・キーガン

救世主との再開

皆はきっとこう思ってる(断定)

え!?
キーガン!?
クラブを2部から1部に押し上げたあのキーガン!?

そう!ヘリでスタジアムから離脱したバロンドーラーでありニューカッスル救世主のキーガンさ!

「ヘイ!アルフィー!それはおかしい。だって彼は既に引退してるはずでしょ?いくらバロンドーラーやからって8年も前に引退した選手が今更帰ってきたところでどうなるっていうのさ!」

みんなはそう言う。(断定)

のんのんだよ

彼は3部降格の危機に瀕したニューカッスルを再び救うため、1992年2月に「監督」として帰ってきたんだ!

scartinho, CC BY 2.0 <https://creativecommons.org/licenses/by/2.0>, via Wikimedia Commons. https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Kevin_Keegan_2.jpg

いえええあああああああああ
アツすぎ!!!!!!

彼は引退後にそのあとのキャリアを聞かれたときには「監督にはならない」と言っていたそうだ。
実際、彼は引退後、生でフットボールを観戦した試合はたった2試合だったそうだよ。
本当に監督にはなる気がなかったんだろうね。
だけど!

そんな状態であるのにもかかわらず、彼はニューカッスルを救うために立ち上がった。

タクトを振る救世主

キーガンは3部降格を免れる事を初めのミッションとして掲げ、最終的にはなんとかクラブを20位にたどり着かせ、2部残留を果たした。

またもやキーガンはクラブを救った!

その翌シーズン

優勝

昨シーズンぎりっぎりで2部にしがみついたニューカッスルユナイテッドは、この次のシーズンでなんと優勝するんだw

なんやそれw
漫画すぎるw

キーガンはこの当時クラブに所属していたメンバーのプロ意識の低さを指摘し、プロとしての在り方から教育したそうだ。
その結果がこれだよ。

もちろんね、キーガンだけのおかげじゃないよ。
必死になって戦った選手たちはもちろん、この奇跡を支えたクラブのスタッフやサポーターみんなの力があったからこそ成し遂げることができたことだけど

そのきっかけを作ったのは間違いなくケヴィン・キーガンだ!

キーガンがやってることは選手としても監督としてもまさにチート級w
外れ値中の外れ値だ!

そんな外れ値キーガン率いるニューカッスルユナイテッドは、この当時設立2年目の出来立てほやほやのプレミアリーグに初挑戦することになる。

というところで今回の公演はおしまい!

おわりに

濃い!!!!!
やはり90年代にもなると情報量も豊富になり、語りたいことが増えるね。

この長い物語の中で面白さのピークに達していると言ってもいいね。
そう言いたくなるくらいこのクラブが89年から93年の間で生み出したストーリーは刺激的だ。

そろそろキーガンガチ恋勢が日本でも現れるんじゃない?

次回はそのキーガン率いるニューカッスルユナイテッドがプレミアリーグで通用したのか。
これについてお話しするよ。

それでは第6幕はこのあたりでおしまいにしよう!

今日も最後まで見てくれてほんまぐらしあす!
また次の公演で、ちゃお!

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